先日、子供向けのラジオを聴いてましたら、面白い話をしておりました。
ズル賢い悪魔が、単なるリコーダーを金の笛と称して子供達に売りつける話です。
ズル賢い悪魔は、『リコーダーからは金の音が出る』、『このリコーダーは練習しなくても吹けるようになる』などと嘘をついて、子供達を騙そうとします。
AくんとBちゃんは最初は欲しくなかったのですが、ズル賢い悪魔があまりにも『凄い、凄い』というものですから、少し欲しくなってきていました。
練習しなくても笛が吹けるようになるなんて言うのは、スピリチュアル業界でも最近よく使われる商法です。
自分のコンプレックスの心の隙間を突かれて、AくんとBちゃんは『今ならリコーダーの袋をつけます』という誘いに乗りそうになっていました。
そこへ、Cくんがやってきました。
AくんとBちゃんから一部始終を聞くと、こう言いました。
『やめといたほうがいいよ、笛から金の音が出るわけがないし、練習せずに吹ける笛なんかあるわけないじゃないか!、買っても結局買わなきゃよかったと後悔するだけだから、やめときなよ』と
AくんとBちゃんは深く納得し、リコーダーを買うのをやめました。
売りそびれた悪魔はこう言いました。
『なんて強い心を持った子供なのだ』
そして逃げていきました。
金のスプーン銀のスプーンやはなさかじいさんなどともつながる話でもあります。
今、スピリチュアル業界では、お金を払って金のリコーダーを手に入れることが流行っているようです。それが引き寄せの法則と結合し、『練習しないで笛が吹ける金のリコーダーを手に入れて何が悪いのだ』というような風潮になっています。
良い子の皆さんはそういう大人の真似をしないようにしましょう!
強い心を持ち、しっかりと努力を積み、金でも銀でもない木のスプーンを選ぶようにしましょう。結局はそれが金になっていくのです。
お金を払って伝授を受けるだけで人に伝授できるようになるなんてことはあるわけがありません。そこに時間をかけた人間的な成長が伴わなければスピリチュアルではなく、単なる悪魔の膨張なのです。
甘い言葉(あなたは特別ですよ!)があなたの弱い心の隙間に入り、目の前を見えなくさせていませんか。
そういう時はCくんの言葉を思い出して下さい。
『努力(辛い・苦しい思い)をせずに、笛が吹けるようになるわけないじゃないか!お金で笛を吹ける自分を買えるわけないじゃないか!』
難しいことをやる必要なんかないのです。
木のリコーダーを選ぶということが心を立たせる第一歩なのです。
欲望・願望・妄想に惑わされず、等身大の自分を見つめることこそが結果的に金のリコーダーへの一番の近道となるのです。
幸福とはなんでしょうか?
それは『私は木で充分です』という心でしょう。
欲望には果てがありません。足るを知るということは果てがない欲望の本質を見抜くということなのです。
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